昔は「ハードディスク(HDD)」が主流でした。
ゴロゴロ音を立てながら、パソコンの中で回っていたあの記憶装置。
そこから「USBメモリー」が登場し、ポケットに入るサイズでデータを持ち運べるようになり、さらに「SSD」が登場して、速度と信頼性が一気に進化しました。
そして今、USBメモリーのサイズでSSDの性能を持つ『スティック型SSD』という第3の選択肢が登場しています。
昔は、現場で図面や写真を扱う私にとって、スティック型USBはまさに救世主でした。
本記事では、USBメモリー・SSD・スティックSSDの違いを分かりやすく比較し、用途に応じたおすすめの選び方をご紹介します。
三つ巴比較表
| 項目 | USBメモリー | 外付けSSD | スティックSSD (USBサイズSSD) |
|---|---|---|---|
| サイズ | 超小型(親指サイズ) | やや大きめ(名刺〜スマホサイズ) | USBメモリーとほぼ同等 |
| 容量 | 小容量(8GB〜256GB) | 大容量(250GB〜4TB以上) | 中容量(128GB〜1TB) |
| 速度 | 遅め(数十〜数百MB/s) | 高速(500MB/s〜2000MB/s以上) | 高速(400MB/s〜1000MB/s) |
| 価格 | 安価(1,000円〜) | 高価(6,000円〜数万円) | 中価格帯(4,000円〜1万円台) |
| 耐久性 | 抜き差しに弱いことも | 耐衝撃・防滴モデルあり | 放熱・耐衝撃設計あり(製品による) |
| 用途 | 軽いデータの受け渡し | 編集作業・バックアップ・長期保存 | 高速な持ち運び・動画や写真の保存 |
構造的な違い:USBメモリー vs SSD vs スティック型SSD
USBメモリーとSSD(スティック型含む)は、どちらもNAND型フラッシュメモリを使っていますが、構造的には「コントローラの違い」と「OSからの認識のされ方」が大きなポイントです。
共通点
- 記録方式:どれもNAND型フラッシュメモリを使用
- 駆動部品なし:HDDのような回転部がないため、衝撃に強く静音
- USB接続:USB端子から電源供給+データ転送
USBメモリーの構造的特徴
- コントローラが簡易型:USBプロトコルに直接変換するだけのシンプルな構造
- OSからは「リムーバブルディスク」として認識:一時的なデータ移動向け
- パーティション操作不可:基本的に分割やフォーマット変更は制限あり
- microSD流用モデルも存在:安価な製品は内部にmicroSDを使っていることも
SSD(外付け・スティック型)の構造的特徴
- 高度なコントローラ搭載:SATAやNVMeのSSDをUSBに変換する専用チップを内蔵
- OSからは「ローカルディスク」として認識:内蔵ストレージと同様の扱い
- パーティション分割・フォーマット自由:バックアップやシステム用途にも対応
- 放熱設計やキャッシュ機能あり:高速転送を安定させる工夫が多い
スティック型SSDは『中間的存在』
- 見た目はUSBメモリー、構造はSSDに近い
- USBメモリーの手軽さ+SSDの性能を両立
- ただし、製品によってはコントローラが簡易型で、速度や安定性に差が出ることも
参考記事
I-O DATA公式:スティックSSDとUSBメモリーの違い
使い分けの基準はこの3つ!
ここが一番知りたいポイント!
「USBメモリー・SSD・スティック型SSD」の使い分け方は、以下の3つの基準で判断すると分かりやすいです。
保存するデータの「容量」
- 数MB〜数百MB程度の軽いデータ(Word・PDF・画像数枚など)
→ USBメモリーで十分 - 数GB〜数十GB以上の大容量データ(動画・写真・CAD図面など)
→ SSDまたはスティック型SSDが安心
必要な「速度」
- 一時的な受け渡し・閲覧程度
→ USBメモリー(速度は遅めでもOK) - 編集・バックアップ・頻繁な読み書き
→ SSD(高速転送でストレスなし) - USBサイズで高速が欲しい場合
→ スティック型SSD(速度と携帯性の両立)
持ち運びやすさ・「携帯性」
- ポケットに入れて持ち歩きたい/キーホルダーに付けたい
→ USBメモリー or スティック型SSD - 多少かさばっても信頼性重視
→ 外付けSSD(耐衝撃・防滴モデルもあり)
現場目線コメント
現場で図面や施工写真を扱うなら、スティック型SSDがベストバランス。
一方で、LINEスタンプ素材や軽いデータのやり取りには、USBメモリーの手軽さが便利です。
使い分けのコツは「データの重さ」と「作業のスピード感」に合わせることですね。
「データの重さ」とは?
「データの重さ」と「作業のスピード感」を比較するには、具体的な数値や作業内容に紐づけて判断することがポイントです。以下に、それぞれの見方と判断基準を整理しました。
見るべきポイント
- ファイルサイズ(MB/GB)
- WordやPDF:数MB程度
- 写真(JPEG):1〜5MB/枚
- 図面(CAD・PDF):数MB〜数十MB
- 動画(MP4):数百MB〜数GB
- 音声・画像素材(LINEスタンプなど):数KB〜数MB
判断の目安
| データの重さ | 目安サイズ | 推奨メディア |
|---|---|---|
| 軽い | 〜100MB未満 | USBメモリー |
| 中程度 | 100MB〜1GB程度 | スティック型SSD |
| 重い | 1GB以上 | 外付けSSD |
「作業のスピード感」とは?
見るべきポイント
- 転送時間の許容度
- すぐに開きたい/編集したい → 高速が必要
- とりあえず保存できればOK → 速度は妥協可
- 作業の性質
- 編集・加工・バックアップ → SSD推奨
- 一時的な受け渡し → USBメモリーでも可
スピード感を数値で判断する方法
「スピード感」を数値で判断するには、主に「転送速度(MB/s)」と「ファイルサイズ(MB)」を見て、コピーや読み込みにかかる時間を予測するのが基本です。
速度(MB/s)を見る
- USB2.0:20〜30MB/s(遅い)
- USB3.0〜3.2 Gen1:100〜150MB/s(標準)
- USB3.2 Gen2 SSD:500〜1050MB/s(高速)
- Thunderbolt SSD:1500〜2800MB/s(超高速)
※「MB/s」は1秒間に何MBのデータを転送できるかを示す単位です
ファイルサイズ(MB)を見る
- Word・PDF:1〜10MB
- 写真(JPEG):2〜5MB/枚
- 動画(MP4):500MB〜数GB
- 図面(CAD):10〜100MB以上
所要時間の目安(ざっくり計算)
| ファイルサイズ | USBメモリー(100MB/s) | SSD(1000MB/s) |
|---|---|---|
| 100MB | 約1秒 | 約0.1秒 |
| 1GB(1000MB) | 約10秒 | 約1秒 |
| 10GB | 約100秒(1分40秒) | 約10秒 |
※実際はPC性能やUSBポートの規格、ファイルの種類によって変動します
ポイント
「スピード感」は『待ち時間』で体感されるものなので、転送速度とファイルサイズから「何秒かかるか?」をざっくり計算するのがコツです。
- 現場で図面や写真をすぐ開きたいなら、500MB/s以上のSSDが安心。
- LINEスタンプ素材など軽いファイルなら、USBメモリーでも十分なスピード感です。
まとめ
軽いデータで安く済ませたい → USBメモリー
高速で大容量を扱いたい → SSD
小型で高速・信頼性も欲しい → スティック型SSD
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USBメモリーおすすめ
USBメモリー・外付けSSD・スティック型SSDのおすすめ製品をそれぞれ厳選してご紹介します。
KIOXIA USBフラッシュメモリ U365シリーズ
- 容量:32GB〜256GB
- 接続:USB3.2 Gen1(Type-A)
- 速度:最大150MB/s
- 特徴:スライド式でキャップ不要、コスパ良好
SanDisk Ultra Flair USB 3.0
- 容量:32GB〜256GB
- 接続:USB3.0(Type-A)
- 速度:最大150MB/s
- 特徴:メタルボディで耐久性◎、軽作業に最適
外付けSSDおすすめ
SanDisk Extreme Portable SSD
- 容量:500GB〜4TB
- 接続:USB3.2 Gen2(Type-C)
- 速度:最大1050MB/s
- 特徴:防滴・耐衝撃、動画編集にも対応
Samsung T7 Shield
- 容量:1TB〜4TB
- 接続:USB3.2 Gen2(Type-C)
- 速度:最大1050MB/s
- 特徴:防水・防塵・耐衝撃、屋外作業にも安心
スティック型SSDおすすめ
BUFFALO SSD-PUTシリーズ
- 容量:250GB〜1TB
- 接続:USB3.2 Gen1(Type-A)
- 速度:最大450MB/s
- 特徴:USBメモリーサイズでSSD性能、耐衝撃設計
Transcend ESD310C
- 容量:256GB〜1TB
- 接続:USB-C & USB-A両対応
- 速度:最大1050MB/s
- 特徴:両端子搭載、爆速&超小型
I-O DATA SSPE-USCシリーズ
- 容量:500GB〜1TB
- 接続:USB-A&USB-C
- 速度:最大600MB/s
- 特徴:国内ブランドの安心感、テレビ録画にも対応