1ヶ月カレンダーを作成し、2枚のシート間でデータを連携する方法を説明します。

先に読みたい:Excel初心者向け!カレンダーを作りながら学ぶ基本操作(タイムラインカレンダー)
セル参照範囲
Excelのセル参照にはさまざまな形式があり、それぞれ異なる意味を持ちます。それぞれの違いを分かりやすく説明します。
=B1
これは単一セルの参照です。
- B1セルの値を取得します。

例えば、セルB1に「100」という値が入っていれば、
この数式を入力したセルにも「100」が表示されます。

=B2:E2
これは範囲参照です。
- B2からE2までの複数のセルを対象とします。

例えば、SUM関数と組み合わせると、=SUM(B2:E2)
でB2からE2の合計を求めることができます。
B2セル 1
C2セル 2
D2セル 3
E2セル 4
A2セル 10(1+2+3+4)
SUM関数の使い方
SUM関数を使うと、指定した範囲や複数のセルの合計を簡単に計算できます。
基本の構文
=SUM(範囲またはセル1, セル2, ...)
例えば:
=SUM(B2:E2)
→ B2からE2までの合計
=SUM(A1:A10) + SUM(B1:B10)
→ 複数の範囲を合計

=B3,D3
これは複数のセルを個別に指定した参照です。
- セルB3とセルD3の値を個別に取得できます。
- 範囲ではなく、特定のセルをピックアップする場合に便利です。

例えば、=SUM(B3,D3)
でB3とD3の合計を求めることができます。
B3セル 1
D3セル 3
A3セル 4(1+3)

シートを複製してカレンダーを作成する方法
カレンダー管理を効率化するために、シートを複製して1ヶ月のカレンダーを作成し、最終的に統合する方法を紹介します。この方法には以下のメリットがあります。
Excel for the Webでの日付表示について
Excel for the Webでは、既存のカスタム形式のみ使用可能なため、日付だけを表示させるには TEXT
関数や DAY
関数を活用する必要があります。しかし、関数の数が増えると、式が複雑になり修正が難しくなるため、シンプルな構造を意識した設定が重要です。この記事では、効率的な関数の使い方とメンテナンスしやすい方法を詳しく解説します!
シートを一枚で処理したい場合は
関数を活用したカレンダーの紹介

✅ メリット
- 関数が複雑になりすぎない
→ 独立したシートで作業するため、計算式がシンプルで管理しやすくなります。 - 後で修正しやすい
→ 修正が必要な場合、特定のシートだけ変更すれば済むので、作業の負担を軽減できます。
🛠️ 作業手順
新しいシート名を「Sheet1」 → 「1ヶ月カレンダー」へ変更します。
(最終的に1ヶ月カレンダーを表示させるシートになります。)
シート名の上で「右クリック」
「名前の変更」を選択
シート名を変更して「OK」をクリック

シート名をダブルクリックしても名前の変更ができます。

- D1セルに「年」を入力
- D2セルに「月」を入力
- A3セルに「日」と入力し、オートフィルでG3までドラッグ(「日」「月」「火」「水」「木」「金」「土」)
- シート名を右クリック
- 「複製」を選択
- 新しいシートが作成され、元のシートの内容がコピーされる
この手順で、簡単にシートを複製できます!
複製したシート名を
「1ヶ月カレンダー (2)」 → 「1ヶ月カレンダー (基本データ)」へ変更します。


以降、「1ヶ月カレンダー (基本データ)」シートでの操作になります。
TODAY関数
A1セル
=TODAY()
今日の日付を自動取得する関数です。
締め切り管理
→ =TODAY()+7
のように計算すると、7日後の日付を簡単に
取得できます。

Excel関数 =TODAY()
の意味と活用方法
Excelの =TODAY()
関数は、「今日の日付を自動取得する関数」 です。この関数を使うことで、ファイルを開いた時に常に最新の日付が表示されるため、スケジュール管理やデータ更新時に便利です。
📌 =TODAY()
の特徴
✅ 自動更新:ファイルを開くたびに現在の日付に更新される
✅ 日時は含まない:表示されるのは「日付のみ」、時間は含まれない
✅ 簡単に使える:セルに =TODAY()
と入力するだけ
セルに年と月を取得する方法(YEAR,MONTH)
C1セルに年を表示するため、
=YEAR(A1)
C2セルに月を表示するため、
MONTH(A1)


📌 YEAR()
と MONTH()
関数を活用
Excelでは、日付データから年や月を抽出する関数を使うことで、簡単に管理できます。
✅ 年を取得 → =YEAR(A1)
✅ 月を取得 → =MONTH(A1)
💡 活用例
- カレンダー管理:年や月ごとに動的にデータを変更できる
- 売上分析:特定の月のデータを抽出しやすくなる
- フィルター機能:年や月を基準にデータを整理できる
DATE関数

WEEKDAY関数
F2セル
=WEEKDAY(F1,1)

Excel関数 WEEKDAY(F1,1)
の意味と活用方法
Excelの WEEKDAY
関数は、指定した日付が「何曜日」かを数値で取得する関数です。WEEKDAY(F1,1)
を使うと、セル F1の日時に対応する曜日 を取得できます。
📌 WEEKDAY(F1,1)
のポイント
✅ F1に日付が入力されている場合、その曜日を判定
✅ 返される数値は 1 ~ 7 の範囲で「曜日」を示す
✅ 「1」のオプションは「日曜日=1、土曜日=7」とする方式
計算結果が 「5」 である場合、これは 木曜日 を示しています!
月の「第1週の日曜日」を求める方法
カレンダーを作成するときに、「その月の最初の日曜日」を自動計算する方法をご紹介します!Excel関数を組み合わせることで、簡単に求められます。
A2セル → 第1週の日曜日を計算
= F1 - F2 + 1

🛠 計算例
例えば、2025年5月の第1週の日曜日を求める場合:
✅ F1 = DATE(2025,5,1)
→ 2025/05/01(木曜日)
✅ F2 = WEEKDAY(F1,1)
→ 「5」(木曜日)
✅ A4 = F1 - F2 + 1
→ 2025/04/27(第1週の日曜日)
この計算式により、「その月の最初の週に含まれる日曜日」を正確に取得できます!✨
+1
をしている理由は、計算結果に 「開始日」も含めるため です!
通常、終了日 - 開始日 の計算では、「期間の日数」ではなく「開始日からの経過日数」になってしまいます。
例えば、5月1日から5月5日までの日数を計算すると:
=5 - 1 → 4日間(経過日数)
この場合、「5月1日」を含めていません。
WEEKDAY関数の場合
「月の1週目の日曜日」を求める計算で 木曜日(5)をそのまま引くと、土曜日の結果になってしまう という問題が発生します。
オフセット+1 を加えることで、正しい日曜日の日付を取得できる。
Excelの COLUMN
関数 と ROW
関数とは?
カレンダー作成やスケジュール管理では、日付を自動取得することが重要 です。今回は、COLUMN()
・ROW()
どの関数を組み合わせて、日にちを動的に計算する方法 を紹介します。
Excelの COLUMN
関数と ROW
関数は、セルの「列番号」と「行番号」を取得するための関数です。
📌 COLUMN
関数(列番号を取得)
=COLUMN()
COLUMN()
関数は、セルの「列番号」を取得する関数です。
これを使うことで、特定のセルが何列目にあるのか を数値で取得できます。
✅ A1セルの「列番号」を取得 → 1(列Aは1番目)
✅ B1なら「2」、C1なら「3」…のように、列番号を取得できる
✅ 範囲を指定すると、最初の列の番号を返す(例:COLUMN(A1:C1)
→ 1)
もしセルの指定を省略して=COLUMN()
と入力すると、そのセルがある列の番号 を取得できます。
📌 ROW
関数(行番号を取得)
=ROW()
ROW()
関数は、セルの「行番号」を取得する関数です。
これを使うことで、特定のセルが何行目にあるのか を数値で取得できます。
✅ A1セルの「行番号」を取得 → 1(行1は1番目)
✅ A2なら「2」、A3なら「3」…のように、行番号を取得できる
✅ 範囲を指定すると、最初の行の番号を返す(例:ROW(A1:A3)
→ 1)
もしセルの指定を省略して =ROW()
と入力すると、そのセルがある行の番号 を取得できます。
関数を使って日にちを取得する方法
A4セル
=$A$2+COLUMN()-1+(ROW()-4)*7

オートフィルを使ってカレンダーを完成させる方法
カレンダー作成の最後のステップとして、オートフィルを活用して日付をG列(横方向)と9行(縦方向)までコピー します。
📌 オートフィルの手順
- 日付の数式を入力(例:
$A$2+COLUMN()-1+(ROW()-4)*7
をA4セルに設定) - A4セルを選択し、セルの右下にカーソルを合わせる(「+」マークが表示)
- 右方向(G列まで)にドラッグ → 各曜日の日付が自動入力される
- 次に、A4:G4の範囲を選択し、セルの右下にカーソルを合わせる
- 下方向(9行目まで)にドラッグ → カレンダーのすべての週が完成
🛠 オートフィルを使うメリット
✅ 手作業なしで日付を自動入力できる
✅ 数式をコピーするだけで、動的なカレンダーが作成可能
✅ ミスを減らし、スムーズに表を作成できる
🔹 オートフィルを活用して、カレンダー作成を効率化!
この方法なら、手間をかけずにカレンダーを完成できます!✨


この数式を使うことで、指定されたセルに日付を動的に入力できます。
ここで、それぞれの要素の意味を分解して考えてみましょう。
🔹 $A$2
(開始日)
$A$2
は、カレンダーの基準となる日付(その月の第1週の日曜日)を指定しています。- 絶対参照(
$A$2
)にしているため、すべてのセルで同じ基準日を使う。
🔹 COLUMN()-1
(横方向の増加)
COLUMN()
関数を使用すると、セルの「列番号」を取得できます。- 例えば、A列は「1」、B列は「2」、C列は「3」…といった具合です。
-1
をしているのは A列を基準(ゼロスタート)にするため です。
例:
- A列 (
COLUMN(A1) = 1
) →1 - 1 = 0
(スタート地点) - B列 (
COLUMN(B1) = 2
) →2 - 1 = 1
(1日進む)
これにより、横方向に日付が増加します。
🔹 (ROW()-4)*7
(縦方向の増加)
ROW()
関数で、セルの「行番号」を取得します。-4
をしている理由は、カレンダーのヘッダー行(曜日表示など)を考慮し、日付が入力される行を調整するためです。*7
をすることで、1週ごとに7日間ずつ日付を増やすことができます。
例えば:
ROW() = 5
(カレンダーの1行目) →(5-4) * 7 = 7
(7日加算)ROW() = 6
(カレンダーの2行目) →(6-4) * 7 = 14
(14日加算)
つまり、1週ずつ日付を増やしながらカレンダーを作成できるようになります。
祝日を入力
J列に日付(祝日) L列に祝日名 を入力
2025年の日本の祝日を調べるには、「2025年 祝日」で検索すると便利です。例えば、以下のサイトで祝日一覧を確認できます:
このように、検索を活用すると簡単に祝日情報を取得できます。

祝日を入力するセルを追加--「1行おきに空白行を追加」
「ユーザー設定の並び替え」の機能を使って、1行おきに空白を追加してみたいと思います。
H4セルに「0」を入力し、オートフィルでH9までコピー

オートフィルオプションから
「連続データ」を選択


もしくは、「ctrl」を押しながらオートフィルでも同じ結果になります。
H4~H9(H4:H9)の範囲を選択し、
右クリックで「コピー」(Ctrl+C)を選択。
その後、H10を選択して右クリックし、
「貼り付け」(Ctrl+V)を実行する。

A4セル~H15セルを選択(H4セルを選択後、Shift+H15セルをクリック)

Excelで連続範囲を簡単に選択する方法
Excelでは、開始セルを選択後、Shiftキーを押しながら終了セルをクリックすると、指定した範囲全体を一括で選択できます。この方法を使うことで、手動でドラッグするよりも効率的にセル選択が可能になります。
「データ」タブから「ユーザー設定の並び替え」を選択

「先頭行をデータの見出しとして使用する」の チェックを外し
列Hを基準に「昇順で並べ変え」を選択し「OK」をクリック

日にちの下に1行追加できました。
しかし、ROW関数を使って日付を取得していたので、日付の表示がずれてしまっています。
A4セルの
=$A$2+COLUMN()-1+(ROW()-4)*7を
=$A$2+COLUMN()-1+$H4*7
へ変更します。

FIERROR,VLOOKUP関数
A5セル
=IFERROR(VLOOKUP(A4,$J:$L,3,FALSE),"")
A4:A5セルを選択し、オートフィルでA15までとH15までコピーします。

当月以外を非表示 IF関数
IF関数の使い方
IF関数は、Excelで条件に応じて異なる結果を返す強力な関数です。
関数の構文
IF(条件, 真の場合の値, 偽の場合の値)
- 条件: 判定するルール(例: A1の値が100以上かどうか)
- 真の場合の値: 条件が満たされたときに返す結果
- 偽の場合の値: 条件が満たされなかったときに返す結果
A18セル
=IF(MONTH(A4)=$C$2,A4,"")

意味:
MONTH(A4)
: A4セルの日付から「月」を抽出します。$C$2
: 固定されたセルC2の値と比較します。(特定の月が入力されている)IF(条件,真の場合,偽の場合)
: 条件を満たせばA4の値を返し、満たさなければ空白("")を返します。
つまり、A4の「月」がC2の値と一致する場合はA4の値をそのまま表示し、一致しない場合は何も表示しない、という動作になります。
A19セル
=IF(A18<>"",A5,"")

意味:
A18<>""
→ A18のセルが空白でない場合(つまり何か値が入力されている場合)。IF(条件,真の場合,偽の場合)
→ 条件が「真」(A18が空白でない)のときはA5の値を表示。""
→ 条件が「偽」(A18が空白)のときは空白を表示。
つまり:
A18に何か入力されていれば、A5の値を表示し、A18が空白なら何も表示しない、という動作になります。
Excelでオートフィルを使って範囲をコピーする
A18:A19セルを選択し、オートフィルを利用してG29までコピーすると、簡単にデータのパターンを適用できます。
この際、シリアル値(数字)で表示される場合は、
「ホーム」タブ → 「表示形式」 → 「日付形式」 を選択すると、日付が適切に表示されるため、より見やすくなります。

基本データーが完成しました。
1ヶ月カレンダー作成:シート連携
1ヶ月カレンダー シートに反映させていきたいと思います。
ここからは『1ヶ月カレンダー』シートを選択します。
セルC1
='1ヶ月カレンダー (基本データ)'!C1
セルC2(セルC2を選択した状態で「ctrl+D])
='1ヶ月カレンダー (基本データ)'!C2
手順
セルC1選択 「=」(半角)を入力 → シート名「1ヶ月カレンダー (基本データ)」選択 → C1セル選択 → 「Enter」

='1ヶ月カレンダー (基本データ)'!C1 の数式は、
「基本データ
」シートのC1セルの値を取得し、現在のシートに表示するものです。
このようにシート名とセルを指定することで、他のシートのデータを簡単に参照できるため、情報を統一管理する際に便利です。
セル参照の基本
Excelでは「=シート名
!セル名」の形式で他のシートのデータを取得できます。これは、同じファイル内の異なるシート間でデータを共有するのに便利です。
応用
='1ヶ月カレンダー (基本データ)'!C1
の他にも=A1
で同じシート内の値を取得できる='データ'!B2:B10
のように範囲指定することも可能
日付を取得:DAY関数
A4セル
=IFERROR(DAY('1ヶ月カレンダー (基本データ)'!A18),"")
A4セル選択 → 「=(半角イコール)」を入力 → シート名「1ヶ月カレンダー (基本データ)」を選択 → A18セルを選択 → Enter

DAY('1ヶ月カレンダー (基本データ)'!A18)
は、「1ヶ月カレンダー (基本データ)」シートのA18セルの値から「日」だけを取り出す関数です。
DAY関数の基本
DAY関数は、指定した日付データから「日」の部分だけを抽出します。
例えば、A18セルの値が「2025/05/1」だった場合、DAY(A18)
の結果は 1
になります。
A5セル
='1ヶ月カレンダー (基本データ)'!A19
A4セル選択 → 「=(半角イコール)」を入力 → シート名「1ヶ月カレンダー (基本データ)」を選択 → A19セルを選択 → Ente

='1ヶ月カレンダー (基本データ)'!A19
は、「1ヶ月カレンダー (基本データ)」シートのA19セルの値を参照する数式です。これによって、A19のセルに入力されたデータが他のシートにも表示される仕組みになっています。
セル参照の基本
Excelでは、=シート名!セル番地
の形式で別のシートの値を取得できます。この数式を使うことで、一つのシートに入力されたデータを、他のシートで共有・再利用できます。
A4:G5セルを選択し、オートフィルでG15までコピーします。

カレンダー全体を選択して、「配置」タブから「中央揃え」を選択してセルの中央に表示させます。

日曜日、土曜日の列を選択しそれぞれ文字の色を変えていきます。


セルの書式設定(条件付き書式)

A4:G4セルを選択し、条件付き書式で書式を設定します。
数式がtrueのセルを書式設定するから
=A5<>""

A5:G5セルを選択し、条件付き書式で書式を設定します。
数式がtrueのセルを書式設定するから
=A5<>""

A4:G5セルを選択し、オートフィルでG15までコピーします。

「基本データ」シートを非表示にして見た目すっきり
「1ヶ月カレンダー (基本データ)」シートを右クリックし「非表示」を選択し「非表示」します。


再表示したいときは、表示されているシートの上で、右クリックし「再表示」を選択し表示させたいシートを選択します。

応用
日付と祝日の欄を変更して
予定表として活用
予定のある日を入力しておく
タスク管理として活用
祝日の欄を「タスク」「締め切り」に変更
学習計画表として活用
日付ごとに学習する科目やテーマを記載
空白のセルを活用して用途を明記しよう!
データ整理の際、後で見返したときに「これは何のためのものだったっけ?」と迷わないようにするために、空白のセルに用途を記入しておくのが便利です。
例えば、1ヶ月カレンダー (基本データ)シートの空白セルを使って
- B1セル:(当日)
- B2セル:(基準日)
- D17セル:(以下、当月以外を非表示)
など、このようにラベルを付けるだけで、後から情報を見つけやすくなり、作業効率がアップします!
Excelのカレンダーを工夫すれば、スケジュール管理だけでなく、タスク管理や学習計画など、幅広く活用できます!あなたのアイデア次第で、もっと便利に使えるはずです。ぜひ試してみてください!😊