Excelを使いこなす第一歩は、よく使うショートカットキーを覚えることです。マウス操作よりも素早く、正確に作業できるようになります。ここでは、初心者でもすぐに使える「基本ショートカット」を紹介します。
ここで紹介するのはExcelだけでなく、ほとんどのアプリで使える『お助けショートカット』です。初心者にも安心して使えるよう、やさしく解説します。
ショートカット | 内容 | よく使う場面 |
---|---|---|
Ctrl + C | コピー | データを複製したいとき |
Ctrl + V | 貼り付け | コピーした内容を貼りたいとき |
Ctrl + X | 切り取り(移動) | セルの内容を別の場所に移動したいとき |
Excelショートカット解説:Ctrl + C(コピー)&Ctrl + V(ペースト) 通称:コピペ
どんな操作?
『Ctrl + C』 は、選択したセルの内容を「コピー」するショートカットです。マウスで右クリックするよりも、素早く・正確に操作できます。
使い方(基本編)
- コピーしたいセルを選択します
- キーボードで
Ctrl
キーを押しながらC
を押します - セルの枠が点滅して「コピーされた状態」になります
- 貼り付けたい場所に移動して
Ctrl + V
を押すと完了!
使用例
操作内容 | ショートカット | 結果 |
---|---|---|
A1をコピー | Ctrl + C | A1の内容がコピーされる |
A1を切り取り | Ctrl + X | A1の内容が切り取りされる |
B1に貼り付け | Ctrl + V | A1の内容がB1に表示される |
Excelショートカット解説:Ctrl + Z(元に戻す)
ショートカット | 内容 |
---|---|
Ctrl + Z | 元に戻す(Undo) |
Ctrl + Y | やり直す(Redo) |
どんな操作?
『Ctrl + Z』 は「直前の操作を取り消す」ショートカットです。
入力ミスやうっかり削除してしまったときに、一瞬で元に戻せるのでとても便利です。
使い方(基本編)
- 間違えて入力・削除・貼り付けなどをしてしまったら
- キーボードで
Ctrl
キーを押しながらZ
を押します - 直前の操作がキャンセルされ、元の状態に戻ります!
よく使う場面
シーン | Ctrl + Zの効果 |
---|---|
間違えてセルに上書きした | 元の値に戻る |
不要な行を削除してしまった | 削除前の状態に戻る |
間違った場所に貼り付けた | 貼り付け前の状態に戻る |
数式を消してしまった | 消す前の数式が復活 |
ワンポイントアドバイス
- 複数回押すと、さらに前の操作まで戻れます(履歴をたどるようなイメージ)。
- 「戻しすぎた!」と思ったら
Ctrl + Y
で「やり直し」ができます。 - 編集履歴が残っている限り、直前の操作を元に戻すことができます。
- 逆に、ファイルを閉じて再度開いた後は、履歴がリセットされていて戻せないことも。
Web版Excelの保存のしくみ
Web版のExcel(Excel for the Web)は、自動保存機能が標準で有効になっており、編集するたびにリアルタイムで保存されます。特に以下のような特徴があります。
- OneDriveやSharePointに保存されているファイルは、編集内容が即座にクラウドに反映されます。
- 「Ctrl + S」や「上書き保存」などの操作は基本的に不要です。
(デスクトップ版(Office 365など)では手動で保存する必要があります) - ファイル名の横に「保存済み」と表示されていれば、最新の状態が保存されています。

注意点
状況 | 保存される? | 補足 |
---|---|---|
通常の編集 | ✅ 自動保存される | 何もしなくてもOK |
オフライン状態 | ❌ 保存されない | 接続が復帰すると同期されることも |
新規作成後すぐ閉じる | ❌ 保存されないことがある | 名前を付けて保存しておくと安心 |
セル操作系ショートカット
ここから紹介するのは「Excelならではの便利技」です。他のアプリでは違う動作になるので、Excelの表作業に特化したショートカットとして覚えておくと安心です。
ショートカット | 内容 | よく使う場面 |
---|---|---|
Ctrl + D | 上のセルを下にコピー | 同じ値や数式を連続入力したいとき |
Ctrl + R | 左のセルを右にコピー | 横方向にコピーしたいとき |
Ctrl + "+" | 新しいセルを挿入 | 行や列を追加したいとき |
Ctrl + "-" | セルを削除 | 行や列を削除したいとき |
Excelショートカット解説:Ctrl + D(上のセルを下にコピー)
どんな操作?
『Ctrl + D』 は、選択したセルに対して「すぐ上のセルの内容を下にコピーする」ショートカットです。
「D」は『Down(下)』の意味で覚えるとわかりやすいですね。
基本の使い方
- コピー先となるセルを選択します
- キーボードで
Ctrl
キーを押しながらD
を押します - すぐ上のセルの内容がコピーされます!
使用例

A2セルを選択して 『Ctrl + D』 を押すと、
A1セルの内容(りんご)が A2セルにコピー されます。

複数セルでの使い方
- 複数行を選択して
Ctrl + D
を押すと、一番上の行の内容がすべての選択行にコピーされます。
使用例

A1からA3までのセルをまとめて選択して Ctrl + D を押すと、一番上の A1セルの内容が、下の A2・A3セルにも自動でコピーされます。

例で確認すると安心!
操作内容 | 選択範囲 | 結果 |
---|---|---|
A2にA1をコピーしたい | A2のみ選択 | A1の内容がA2にコピーされる |
A1〜A3に同じ内容をコピーしたい | A1〜A3を選択 | A1の内容がA2・A3にコピーされる |
※Ctrl + D は「下のセルにコピーする」ための操作です。
横にコピーしたい場合は、Ctrl + R(右方向にコピー)を使えばOKです。
方向によって使い分けると、作業がスムーズになります。
Ctrl + D は「下方向専用」、上や左には使えません
❌ 上方向には使えません
- Ctrl + D は「上のセルの内容を下にコピーする」ためのショートカットです。
- そのため、下から上へコピーすることはできません。
- 上方向にコピーしたい場合は、手動でコピー&貼り付けするか、数式の参照を工夫する必要があります。
❌ 左方向にも使えません
- Ctrl + D は「縦方向専用」です。
- 横方向(左や右)にコピーしたい場合は、Ctrl + R を使います。
- これは「左のセルの内容を右にコピーする」ショートカットです。
- ただし、右方向のみ対応で、左方向には使えません。
方向別ショートカットまとめ
方向 | ショートカット | コピー元 | コピー先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
下方向 | Ctrl + D | 上のセル | 下のセル | ✅ 使用可能 |
右方向 | Ctrl + R | 左のセル | 右のセル | ✅ 使用可能 |
上方向 | ― | 下のセル | 上のセル | ❌ 使用不可(手動対応) |
左方向 | ― | 右のセル | 左のセル | ❌ 使用不可(手動対応) |
表やデータの操作に便利
ショートカット | 内容 | よく使う場面 |
---|---|---|
Ctrl + Space | 列全体を選択 | 列操作をしたいとき |
Shift + Space | 行全体を選択 | 行操作をしたいとき |
Ctrl + Space の動作と注意点(Excel)
Excelでの意味
『Ctrl + Space』 は、現在選択しているセルの列全体を選択するショートカットです。
例えば、セル B3 を選択した状態で Ctrl + Space を押すと、B列全体が選択されます。
基本の使い方
- 任意のセルを選択(例:B3)
Ctrl
キーを押しながらSpace
(スペース)キーを押す- 選択したセルが含まれる「列全体」が選択されます
Shift + Space は IME(日本語入力)が「ひらがなモード」のときは使えないことがあります
Excelでの本来の動作
- Shift + Space は、Excelで「行全体を選択する」ショートカットです。
- 例えば、セル A3 を選択した状態で Shift + Space を押すと、3行目全体が選択されます。
⚠️ IMEが「ひらがなモード」のときの注意点
- 日本語入力(IME)が「ひらがなモード」になっていると、Shift + Space が 『半角スペース』 の入力として処理されることがあります。
- その結果、Excelのショートカットとして動作しない(行選択されない)ことがあります。